「自毛植毛を受けるなら、結局どこのクリニックがいいの?」
植毛について調べ始めると、かなりの確率でこの問題にぶつかります。
私自身も薄毛が気になり始めた当初は、AGA治療薬や育毛剤などについて調べることが中心でした。
その頃はまだ、
「植毛まではしなくてもいいかな」
というくらいの感覚でした。
しかし、薄毛について調べれば調べるほど、AGA治療薬でできることと、自毛植毛でできることは少し違うことがわかってきます。
そして実際に「自分が植毛するとしたら?」という目線でクリニックを比較するようになると、今度は料金、株数、FUE、FUT、生着率、傷跡、刈り上げるかどうか……と、比較するポイントが一気に増えていきました。
最初の頃は、私も「できるだけ安く、多くの株数を植えてくれるクリニックがいいのでは?」と思っていました。
しかし、いろいろ調べていく中で、現在の私が特に重視しているポイントがあります。
それが、
「採取した毛根をどのように扱っているのか」
ということ。
さらに具体的にいうと、私が植毛クリニック選びでかなり重要だと考えるようになったのが**「株分け」**です。
この記事では、なぜ私が株分けを重視するようになったのかを簡単にお話ししたうえで、管理人が現在「自分が植毛を受けるなら候補に入れたい」と考えている植毛クリニックを3院紹介します。
なお、これは「絶対にこの3院が一番」というランキングではありません。
あくまで私が植毛について調べていく中で、株分け・グラフトの扱いを特に重視した場合に気になったクリニック3院を、管理人の主観で紹介する記事です。
最初は「AGA治療をすればいい」と思っていた
薄毛が気になり始めた頃、まず考えるのはAGA治療ではないでしょうか。
私も最初に調べたのは、フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルといったAGA治療についてでした。
AGA治療薬にはそれぞれ役割がありますし、薄毛の進行を抑えたり、発毛を促したりする治療はAGA対策を考えるうえで重要な選択肢です。
一方で、調べていくと「薬でAGAの進行を抑えること」と「自分が欲しい場所に毛髪を配置すること」は同じではない、ということがわかってきます。
特に生え際やM字部分など、すでに毛髪が大きく減っている場所について調べていく中で、自毛植毛という選択肢を本格的に意識するようになりました。
自毛植毛は、後頭部などから自分の毛包を採取し、薄毛が気になる場所へ移植する外科的な治療です。現在の植毛では、毛髪を1本単位で考えるのではなく、1〜数本の毛髪がまとまって生えている「フォリキュラーユニット(FU)」という単位を意識して移植するのが基本になっています。
ここから、私の植毛クリニック探しが始まりました。
実際に植毛を検討すると「料金」と「株数」ばかり見てしまう
植毛クリニックを調べ始めた頃、最初に気になったのはやはり料金でした。
自毛植毛は決して安い治療ではありません。
そのため、
「1株いくらなのか」
「1,000株なら総額いくらなのか」
「モニター料金はあるのか」
「基本料金は別に必要なのか」
といった部分に目が行きます。
そして次に気になるのが株数です。
500株より1,000株、1,000株より2,000株のほうが増える毛髪は多くなるため、「できるだけ多く植えてもらったほうがいいのでは?」と考えたくなります。
でも、自毛植毛について深く調べていくと、単純に「何株植えるか」だけで比較するのは少し違うのではないかと思うようになりました。
なぜなら、自毛植毛で使う後頭部などのドナーには限りがあるからです。
植毛では、どこから採取するのか、毛包を傷つけずに採取できるのか、採取後にどのように扱うのか、1本毛・2本毛・3本毛をどこへ配置するのか、どの角度で植えるのかなど、さまざまな工程が最終的な仕上がりに関係します。現在の医学的な解説でも、ドナー部は植毛の制約になる重要な要素であり、仕上がりには候補者選びや移植設計などを含めた総合的な判断が重要とされています。
そこで私は、
「何株取るのか」だけではなく「取った株をどれだけ大切に扱っているのか」を見たほうがいいのでは?
と思うようになりました。
その中でたどり着いたのが「株分け」という工程です。
私が最も重視するようになった「株分け」とは?
「株分け」という言葉だけを見ると、採取した毛を単純にバラバラにする作業のように感じるかもしれません。
しかし、実際の意味は術式やクリニックによって少し異なります。
FUTでは後頭部から帯状に採取した頭皮を、顕微鏡などを使いながらフォリキュラーユニット単位へ分けていく工程があります。ISHRS(国際毛髪外科学会)のFUTガイドラインでも、採取したストリップから毛包単位を顕微鏡下で分離していく工程が説明されています。
一方、FUEの場合は最初から毛包単位で一株ずつ採取するため、FUTとまったく同じ意味での「株分け」が必要になるわけではありません。
ただし、FUEでも採取した株を1本毛・2本毛・3本毛などに仕分けたり、状態を確認したり、必要に応じて周囲組織をトリミングしたり、植える場所に応じて株を調整したりするクリニックがあります。
つまり、私がこの記事で「株分けを重視している」と言っているのは、
単純に株を切り分けているかどうかだけではなく、採取したグラフトを一つひとつ確認し、仕上がりを考えながら選別・調整しているか
という意味です。
なぜ私は株分けを重視するのか?
理由はシンプルです。
私にとって植毛で一番怖いのは、
「せっかく高いお金を払って手術をしたのに、仕上がりが不自然になること」
だからです。
単純に髪が生えればそれでいいわけではありません。
例えば生え際を考えてみても、本来の生え際は太い髪が一直線にびっしり並んでいるわけではありません。
細い毛や1本毛などが混ざりながら、奥へ行くほど徐々に密度が高くなっています。
そのため、生え際にどのような株を配置するかという点も、自然な見た目を考えるうえで重要になります。
ISHRSのFUTガイドラインでも、細く小さなグラフトをヘアラインに使用することなど、植える場所に合わせたグラフト選択について触れられています。
さらに、少し古い研究ではありますが、植毛用グラフトの作製に解剖用実体顕微鏡を使用した場合、顕微鏡を使わなかった場合と比較して毛包の切断が少なかったという多施設研究もあります。研究では毛包切断率が約20%から約10%へ低下しており、グラフトを扱う工程そのものが無視できないことを示しています。
もちろん、これは「株分けをしているクリニックなら絶対成功する」という意味ではありません。
植毛は医師の採取技術、デザイン、スリットの角度や深さ、植え込み、ドナー管理、術後ケアなど多くの要素が関係する手術です。
それでも私は、
採取した大切なドナーを、その後どのように扱っているのか
という部分は、クリニックを比較するときにかなり重要なのではないかと考えるようになりました。
管理人が植毛クリニックを選ぶときに見るポイント
現在、私が自分で植毛クリニックを比較するなら、価格だけでは決めません。
まず確認したいのが「株分け・株の選別・トリミングについて、クリニックがどこまで具体的に説明しているか」です。
さらに、顕微鏡を使用しているのか、1本毛・2本毛・3本毛を使い分けているのか、生え際をどのように作るのか、限られたドナーを将来まで考えて使用しているのか、といった部分も確認します。
公式サイトを見たときに、
「高生着率です」
「自然な植毛です」
という結果だけが書かれているのではなく、
「その自然な仕上がりを作るために、手術中に何をしているのか」
まで説明しているクリニックのほうが、個人的には興味を持ちます。
この考え方で調べたときに候補になったのが、次の3院です。
管理人おすすめ① 東京植毛クリニック
まず私がかなり気になっているのが、東京植毛クリニックです。
今回の記事テーマである「株分け」という点だけを見るなら、個人的には最初にチェックしたいクリニックです。
理由は単純で、クリニック自身が株分けをかなり重要な工程として位置付けているからです。
東京植毛クリニックでは、FUEで採取したグラフトについて、1本毛・2本毛・3本毛などに分類し、移植場所に応じて使い分ける方針を説明しています。
さらに専任スタッフが3D実体顕微鏡を使用し、採取した株を一株ずつ確認・分類するとしています。
私が特に面白いと思ったのは、生え際、中間部分、頭頂部で株を使い分ける考え方をかなり具体的に説明しているところです。
例えば、生え際には1本毛を使って繊細さを出し、中間部分や頭頂部では複数本の毛を含む株を利用して密度感を作るという考え方を公式サイトで説明しています。
これは私が植毛について調べていて気になっていた、
「同じ1,000株でも、どんな株をどこに植えるかで見え方が変わるのでは?」
という疑問にかなり近い考え方でした。
また、東京植毛クリニックでは、株を分類するだけではなく、採取したグラフトについて余分な組織を調整する工程も「株分け」の一部として説明しています。
東京植毛クリニックが気になる人
個人的には、
「FUEで植毛したい」
「生え際の自然さを重視したい」
「株分けを重視しているクリニックを探している」
「採取後のグラフト処理について詳しく知りたい」
という人は、一度公式サイトの株分けに関する説明を読んでみる価値があると思います。
今回紹介する3院の中でも、「株分けをクリニック選びの軸にしたい」という私の考え方に一番ストレートに合っているのが東京植毛クリニックです。
ただし、公式サイトに記載されている技術上のメリットや生着率に関する主張は、そのクリニック自身による説明でもあります。
そのため、私は「公式サイトに書いてあるから間違いなく一番」と決めるのではなく、実際に相談する場合には、自分のドナー状態ではどのような株分けをするのか、何本毛をどこへ配置するのかまで確認したいと思っています。
管理人おすすめ② ヨコ美クリニック
次に気になったのが、横浜にあるヨコ美クリニックです。
ヨコ美クリニックが気になった理由は、株分けについてかなり具体的に工程を公開していることです。
ヨコ美クリニックではFUTにおける株分けの際、マンティス顕微鏡とバックライトシステムを使用すると説明しています。
採取したドナーを毛包のユニットごとに分け、1本毛は1本毛、2本毛は2本毛というように、本来まとまって生えていたフォリキュラーユニットを意識して株を作製します。
さらに、株分け後のグラフトについては保存液に入れ、温度を管理しながら保管する工程まで公式サイトで公開しています。
こういった説明を読んでいると、
「植毛って、単に毛を取って穴に入れているわけではないんだな」
ということがよくわかります。
私は植毛を調べ始めるまで、正直ここまで細かい工程があるとは思っていませんでした。
特にFUTは、採取した頭皮から一つひとつフォリキュラーユニットを作っていくため、株分けという工程そのものが非常にわかりやすい術式です。
ISHRSのFUTガイドラインでも、採取したストリップを顕微鏡下で薄く分け、さらに一つひとつのフォリキュラーユニットへ分離していく工程が示されています。
ヨコ美クリニックが気になる人
ヨコ美クリニックは、
「FUEだけでなくFUTも含めて考えたい」
「顕微鏡を使った昔ながらの丁寧な株分けを重視したい」
「毛包単位をできるだけ保った株分けに興味がある」
という人にとって、比較候補に入れやすいクリニックだと感じました。
一方、FUTでは後頭部から帯状に頭皮を採取して縫合するため、線状の傷跡が残ります。ヨコ美クリニック自身もFUTでは線状瘢痕が生じることを説明しており、非常に短い髪型を希望する場合にはFUEも選択肢になるとしています。
そのため、「株分けが丁寧そう」という理由だけで決めるのではなく、FUTとFUEのどちらが自分に合っているかまで含めて考えたいところです。
それでも、株分けという工程をここまで具体的に公開していること自体が、私にとってはかなり気になるポイントでした。
管理人おすすめ③ 紀尾井町クリニック
3つ目は紀尾井町クリニックです。
紀尾井町クリニックは東京本院と新大阪院で自毛植毛を行っており、現在はFUTとFUEの両方に対応しています。公式サイトでは1998年の開院以来、2024年1月までに累計20,000件以上の治療実績があるとしています。
私がここを候補に入れた最大の理由も、やはり株分けです。
特に興味深かったのが、FUEの手術工程でも「株分け」を明確に入れていることです。
FUEでは採取した時点ですでに毛根単位の小さなグラフトになっています。
それでも紀尾井町クリニックでは、そのまますべて同じように植えるのではなく、植毛デザインに合わせて1本毛と2本毛のグラフトに分けて使用すると説明しています。
私が株分けを調べるようになってから特に気にしているのが、この「植える場所によって株を使い分ける」という考え方です。
結局、植毛は何株入れたかだけではなく、
「その1,000株をどう配置したのか」
が非常に重要なのではないかと思っています。
同院ではさらに、年齢とともにAGAが進行する可能性を考慮し、10〜30年後まで想定して植毛デザインを考える方針も説明しています。
これも個人的にはかなり重要だと思っています。
今の生え際だけを低くしてしまい、将来的にその後ろの髪がAGAで薄くなれば、不自然な状態になってしまう可能性があります。
植毛に使えるドナーには限りがある以上、
「今きれいにすること」
だけではなく、
「将来も破綻しにくいこと」
まで考えてくれるかどうかは、私なら確認したいポイントです。
紀尾井町クリニックが気になる人
紀尾井町クリニックは、
「FUTとFUEの両方から検討したい」
「株分けだけでなく長期的な植毛計画も重視したい」
「生え際などを自然に作るために株を使い分けてほしい」
という人に向いていそうだと感じました。
東京だけではなく新大阪にも院があるため、関西で植毛を検討している人にとっても候補に入れやすいでしょう。
私なら最初に3院へ聞いてみたいこと
今回紹介した3院の中から即決するのではなく、私ならまずカウンセリングなどで詳しく確認します。
特に聞きたいのは、
「自分の場合は何株くらい必要なのか」
ということだけではありません。
それ以上に、
採取した株をどのように分類するのか
生え際には何本毛を使う予定なのか
株を顕微鏡で確認するのか
グラフト周囲の組織はトリミングするのか
採取してから植えるまでどのように保管するのか
将来的に追加植毛が必要になった場合、ドナーをどの程度残す計画なのか
といったことを確認したいです。
もちろん一般の人が植毛の技術を完全に見極めることは難しいと思います。
私自身、医師ではありません。
だからこそ、
「どんな機械を使っています」
「高い生着率です」
という言葉だけではなく、
なぜその方法を採用しているのかを、素人にもわかるように説明してくれるか
という部分も大切にしたいと思っています。
「株分けしている=絶対に良いクリニック」ではない
ここはこの記事の中でも非常に大切な部分です。
私は株分けを植毛クリニック選びでかなり重視しています。
しかし、
株分けをしているから必ず良い植毛になる
という意味ではありません。
特にFUEとFUTではグラフトを採取する方法そのものが違うため、「株分け」という言葉が指している作業も完全に同じではありません。
FUTでは、採取した帯状の頭皮からフォリキュラーユニットを顕微鏡下で作製する工程そのものが重要です。ISHRSのガイドラインでも、FUTでは毛包単位を顕微鏡下で分離する工程が標準的な手順として説明されています。
一方、FUEでは最初から1株ずつ採取するため、「採取後にすべての株をさらに分割する必要がある」という意味ではありません。
クリニックによって「株分け」という言葉で、1本毛・複数本毛の選別、不要組織のトリミング、グラフトの状態確認、実際の分割など異なる作業を指していることがあります。
そのため、
「株分けしていますか?」
だけを聞くのではなく、
「具体的に何をしているのですか?」
まで確認することが大切だと思います。
それでも私が株分けを重視する理由
ここまで調べたうえでも、私が植毛を受けるクリニックを決めるなら、やはり株分けやグラフト管理はかなり上位の判断基準にします。
自毛植毛で使用できるドナーは無限ではありません。
一度採取した毛包を元の場所へ戻すこともできません。
だからこそ、
「何株採取できるか」
「いくらで植えられるか」
だけではなく、
「採取した大切な一株一株をどう扱ってくれるのか」
を私は見たいと思っています。
高価な植毛だからこそ、「いっぱい植えてくれるところ」を探すよりも、「限られたドナーをどう使うのか」という視点でクリニックを比較したほうがいいのではないか。
いろいろ調べた現在は、そう考えています。
管理人が選ぶおすすめ植毛クリニック3選まとめ
今回、私が「自分だったら植毛候補として詳しく調べたい」と思ったのは、
東京植毛クリニック
ヨコ美クリニック
紀尾井町クリニック
の3院です。
東京植毛クリニックはFUEにおける株の選別やトリミングを重視し、3D実体顕微鏡による確認を公式サイトで詳しく説明しています。
ヨコ美クリニックはFUTにおいてマンティス顕微鏡とバックライトを使ったフォリキュラーユニット単位の株分けを行い、その後の保存方法まで公開しています。
紀尾井町クリニックはFUT・FUEの両方に対応し、FUEでも植毛デザインに合わせて1本毛・2本毛に株を分ける工程を明示しています。
ただ、この記事で言いたかったのは、
「この3院から選んでおけば間違いない」
ということではありません。
私が植毛について悩み、いろいろ調べ、実際に自分が受けることを想定して比較するようになった結果、
クリニック選びで「株分けを見る」という視点を持つようになった
ということです。
植毛クリニックを調べると、どうしても料金や症例数、○○法といった名前に目が行きます。
もちろん、それらも重要です。
でも、それだけでなく、
「採取された自分の毛根が、その後どう扱われるのか」
にも注目してみてください。
1本毛なのか、2本毛なのか。
どこへ植えるのか。
顕微鏡でチェックするのか。
余分な組織をどのように処理するのか。
採取した株をどのように保管するのか。
そして何より、限られたドナーを5年後、10年後まで考えて使ってくれるのか。
このあたりまで確認していくと、単純な「おすすめ植毛クリニックランキング」とは少し違った見方ができるようになります。
少なくとも私は、植毛を本気で検討するようになってから、価格より先に「このクリニックは株をどう扱うんだろう?」を見るようになりました。
これから自毛植毛を検討する人にも、ぜひ一つのクリニック選びの判断材料として知っておいてもらえたらと思います。
※本記事の「おすすめ」は、管理人が自毛植毛について調べる中で、特に「株分け・グラフトの選別や管理」を重視した場合に候補として注目したクリニックを主観的に紹介したものです。医療機関としての優劣や治療結果を保証するものではありません。また、自毛植毛は外科手術であり、適した術式や必要株数は薄毛の状態、ドナーの状態、希望するデザインなどによって異なります。実際に治療を検討する際は複数の医療機関で説明を受け、メリット・デメリットやリスクを理解したうえで判断してください。
